最近のサイバー攻撃その情報と個人レベルでできるパソコン向け対策など
2026年2月、サイバー空間はこれまでにない緊迫感に包まれています。特に今月は、国内病院への大規模なランサムウェア攻撃や、Apple、Microsoftといった主要プラットフォームのゼロデイ脆弱性が次々と露呈し、私たちのデジタルライフの「足元」が揺らぐ事態となっています。
本記事では、2026年2月の最新動向を深掘りし、一見「自分には関係ない」と思われがちな企業・インフラへの攻撃が、いかに個人の生活を脅かすかを解説します。後半では、家庭で今日から実践できる「防御の鉄則」をまとめました。
2026年2月のサイバー脅威:深層レポート
今月のニュースを象徴するのは「スピード」と「AIによる自動化」です。攻撃者は脆弱性が公開された瞬間、AIを使って数時間以内に攻撃コード(PoC)を作成し、全世界へ一斉に仕掛けるフェーズに入っています。
1. 国内医療機関を襲った「1億ドル」の脅迫
2026年2月9日、川崎市の日本医科大学武蔵小杉病院がランサムウェア攻撃を受け、ナースコールシステムがダウンする事態が発生しました。
手口: 医療機器保守用のVPN装置の脆弱性を突いて侵入。
被害: 管理サーバーが暗号化され、最大13万件の患者データ窃取の疑い。
衝撃: 攻撃者は**1億ドル(約150億円)**という天文学的な身代金を要求。医療現場の混乱は、単なるデータ漏洩を超え、人命に関わる物理的リスクに直結することを改めて示しました。
2. BeyondTrustの深刻な脆弱性(CVE-2026-1731)
企業のリモートサポートを支える「BeyondTrust」に、CVSSスコア9.9という最悪レベルの脆弱性が発見されました。
詳細: 認証なしでリモートからコマンドを実行(RCE)でき、攻撃者はWebSocketチャネルを確立して社内ネットワークへ自由に出入りします。
現状: 公開から24時間以内に偵察活動が始まっており、SaaS版は自動修正されましたが、オンプレミス版を利用する企業は「時間との戦い」を強いられています。
3. AppleとMicrosoft:相次ぐゼロデイ修正
2月の「Patch Tuesday」は、ユーザーにとって更新作業が必須の月となりました。
Apple (CVE-2026-20700): dyld(動的リンクエディタ)におけるメモリ破損のゼロデイ脆弱性。iOS/macOSを乗っ取られるリスクがあり、すでに高度な標的型攻撃への悪用が確認されています。
Microsoft: Windows Shell(CVE-2026-21510)やWord(CVE-2026-21514)など、6件のゼロデイを含む約60件の脆弱性を修正。Wordファイルを開くだけでセキュリティを突破される可能性があるなど、非常に危険です。
4. X(旧Twitter)で話題:10代ハッカー集団の裁判
ロンドン交通局(TfL)を麻痺させたハッカー集団「Scattered Spider」に関連し、18歳と19歳の若者が起訴されたニュースが注目を集めています。彼らは1億1,500万ドル(約170億円)以上の身代金を得たとされており、個人の「若さ」や「動機」を問わず、AIを武器にしたサイバー犯罪が巨大ビジネス化している現実が議論されています。
家庭レベルで実践できる「鉄壁」の防衛策
攻撃は巧妙化していますが、侵入口の多くは依然として「基本的な隙」です。CISA(米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)などの基準に基づき、家庭でできる対策を整理しました。
セキュリティ対策チェックリスト
結論:2026年のセキュリティは「スピード感」が命
「攻撃は避けられないが、被害は最小限に抑えられる」——。
2026年2月の動向を振り返ると、脆弱性が見つかってから攻撃されるまでの猶予期間が、かつての「数週間」から「数時間」へと短縮されています。個人ができる最大の防御は、「更新通知を後回しにしないこと」、そして**「パスワード以外の盾(MFAや物理鍵)を持つこと」**に尽きます。
今日、あなたのスマートフォンの設定画面を開き、未適用のアップデートがないか確認すること。それが、巨大なサイバー脅威からあなたと家族を守る第一歩です。

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